夜の電話のあなたの声は/藤堂志津子

以前、リストアップしていた一冊だったので、文庫化されたので早速、購入。
実はもっとドロドロしていると思っていたので。。。以外にさっぱり。
さそわれて独立する話が出て来た時には。。。「偶然ではなく必然です」という国分くんの声がよぎる。
やはりこのタイミングで読む本だったのだろう。

さよなら、サイレント・ネイビー/伊東乾

子供のころからなぜか、集団心理がただただ恐かった。(今はやりの前世ですかね。)
なぜ関東大震災で一般人が虐殺をするのか?
恐怖や不安、またはマインドコントロールで人は一線を超えられる。
オウム信者の大半は、私と同年代の人たちで、サリン事件も普通の人とは違う人(モンスター)たちが起こした事件ではなく、もしかすると隣にいた友人そしてもしかすると私自身かもしれないというのはずっと思っていた。
それは、今もいろいろな事件が起こるたびに、超えてしまう一線とそれを踏みとどませるのはなんだろうと考える。
この本を読もうと思ったのは、帯に書かれていた、

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きょうの私は、どうかしている/越智月子

タイトルと帯に引かれて購入。
あっというまに読み終えてしまった。
心の闇がふっと表にでてきてしまう時、「どうかしている」と思うのでしょうか?
しかしこの生々しさがリアルで、共感。
女性は女になった時から、女でなくなる時を、卵子を捨てることでカウントダウンしている。

星の王子さま/アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ

南果歩が好きだったこともあって、18日のNHKの特番、涙ぐみながら最後まで見てしまった。
「星の王子さま」は子供ではなくなった大学生になってから読んだ本。
「It is only with the heart that one can see rightly; what is essential is invisible to the eye.」
(心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ)
という言葉が一番残っていて、迷える20代半ばのころは、会社のPCのスクリーンセーバに、この言葉を流してた。当時、妙にこの言葉が気に入っていたので。
「太陽 1999年12月号」にサン=テグジュペリについて詳しく書かれていたので、なんとなく生涯は知っていたつもりだったけれど、それ以降に発見されて手紙やブレスレットなども発見されたということもあり、番組でも紹介されていた「サン=テグジュペリ伝説の愛」を読んでみたくなった。

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どれくらいの愛情/白石一文

新聞広告を見て、気になって書店でチェックしてなんとなく購入。白石一文さんの本は初めて手にしたけれど以前から気になっていたので、名前を覚えていたせいかもしれない。
読んでみると全作品とも「福岡」が舞台。偶然ではなくて必然だったのか。
秋に福岡に旅行した後だったので、街のイメージが浮かびやすく一気に読み終えた。
心の動きや心理的なことが、最近いろいろ考えていたことと関連していてそれもまた興味を持てた。
「神はサイコロを振らない」では10年前の私と対峙したけれど、「20年後の私へ」では20年前の私と対峙。
過去を振り返り、この先を考えろということなのか?
そういえば、思い切って転職して丸9年。この秋10年目に突入。

邪魅の雫/京極夏彦

かなり難しく途中全くよくわからなくなったが、読み終わって、これは「恋愛小説」だと思った。
嗤う伊右衛門を読んだ後とおなじくせつない気分に。続編がありそうな気がするんですが私だけ?
同じ心の闇を持っていても、犯罪を犯してしまう人と犯さない人の違いは何なのかずっと疑問に思っていたが、ようやく理解できた。
明日私の目の前にそれがあらわれるかもしれない。
惑わされないためにも邪魅を育てぬようにするしか防げないのだろうか?

ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン

(文庫版、上中下刊)
これを上映時間内に納めるには、きっとはしょられるところがでてくるはずと、映画を観る前に読む。
一日で一気に読んでしまったが、思い出したのが『サファイアの書』。
こちらは中世のイベリア半島を舞台にした暗号と宗教のミステリー。同じ神の言葉が、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教でどう異なって解釈されたかというところが解りやすく書かれている。
『ダ・ヴィンチ・コード』を読んで面白いと思ったかたにおすすめです。

自分の感受性くらい/茨木のり子

自分の感受性くらい
は、20代半ば仕事に迷っていた時に、新聞で紹介されていた詩(詩集のタイトルにもなっている)の一節を読んで、すぐ購入した詩集。自分に負けそうになった時に叱咤激励してくれて、大人になるときちんと叱ってくれる人が周りにいなくなるけれど、本物の大人を感じさせてくれる。
ここ数年、すっかり自分に負けて立ち上がることのできていない私は、この詩集を開くことがほとんどなかったのだけれど、著者茨木のり子さんの訃報をしって、再び開いてみた。
すっかりカラカラに乾いてしまっていた自分の感受性を、知っていながらみないふりをしてきた私。
倚りかからず
ももちろん購入。座り込んで路頭に迷っている私を発見。

神はサイコロを振らない/大石英司


ドラマの第1回をみた後にすぐ購入。
設定がわりと違っていたり、ドラマでは省いている説明など、詳細を先に書籍で読んでいるので、違っている点を含めてまた別の話(番外編)としてドラマを楽しめた。それも今日最終回。わかっていながら毎週泣かせてもらった。さて、ドラマはどのように終わらせるのか?
10年前と何が違うといえば、大切な人と会えなくなったことと、友達がこの世にいなくなったこと。
亡くなったと聞いてから3月で3年。3月になるとあの一番つらい時期を思い出す。